ついにライブハウスでの初ライブ とにかく他のバンドとは違うことをしたいんだ! コザック前田の青春依存狂時代(14)
ついにライブハウスで初めてのライブへ!エレキギターの使い方もわからず、とにかく他のバンドとは違うことをやりたかった二人。友達が見守る中、僕と陽ちゃんはステージで思い切り暴れ回りました。

公開日:2026/07/01 01:09
前回はバイト先で恋に落ちた女の子をライブハウスへ自分のライブに誘うまでと、初ライブハウスでのライブに向けての準備を書かせてもらいました。今回はガガガという名前になってからの忘れもしない1998年8月9日のライブの様子を中心に書かせて貰います。よろしくお願い致します。
オリジナル曲も引っ提げた二人ユニット
ライブ当日、陽ちゃんは紫色の袈裟ではなく緑色のパンタロンとなんだかよく分からないシャツと麦わら帽子を被って、キセルを吸って待ち合わせ場所に来た。
「今日はライブハウスやからイケてる様な格好してるヤツ多いやろうけど、時代はこの格好やからね!」
もういよいよなんだか良く分からない(笑)。僕らが用意したのは数曲、僕が前回のコラムで書いた「カレーの匂い」という曲と、何となくレゲエの曲を作ってみようと思って、レゲエと言えばボブマーリー!と思い「僕、マーリー」というくだらない曲。それと今回僕らはアートハウスというライブハウスでのライブだが、そこと対立するスタークラブというライブハウスが神戸にはあり、そこの太った店長のことをディスった「スタークラブブルース」。あと何曲かあったはずだがもう忘れてしまった。
形態は弾き語りの2人ユニット、時代を凌駕していた「ゆず」や「19」と一緒である。まあ2人組ということだけなのですが(笑)。
ありったけの友達を誘う
できる限りありったけの友達も誘った。僕も陽ちゃんも。高校時代の学級名簿に書いてある自宅の電話番号にもしらみ潰しに電話して誘った。気持ち悪がられたりしたが、もうなりふり構ってられなかった。一世一代、ガガガとしての初のライブハウスである!これは良いところ見せないと!恋心を抱いていたTさんも来てくれるしカッコ良いところ!?を見せないとという気持ちだった。
その頃、僕の家の近くにフォークソングを中心にレコードを聞かせてくれる「ラグタイム」という喫茶店があり、僕と陽ちゃんはそこでよく語っていた。ある日いつもの様にライブに向けての話をしていたら、たまたまいた人が僕らに興味を持って話しかけて来た。その人はカメラをやっていて、宮奥さんという方で、是非ライブの写真を撮りたいと言ってくれた。
そしてたまたまそこにやって来た僕の中学の同級生が、
「前ちゃんや陽ちゃんのやってる事が異様に楽しいなと思ってた!8月9日のライブに行かせてくれ。僕は大学行ってるけど、オモロない奴ばっかりや!」と吠えて来た。それが今も音楽活動を現役でしてる神戸のフォークシンガー「メガマサヒデ」である。とにかく僕らは意気投合して、全面的に8月9日に向けて協力してくれるという話になった。
「おはようございます」なんて言うもんか
そういうみんなの期待を背負って、いざアートハウスへ!ドアを開けると気怠そうな連中が「おはようございます〜」と挨拶してきた。ライブハウスでは何時に来ても「おはようございます」と挨拶するのが主流なのは、飲食店でも一緒だったので知ってはいた。でも僕らは「おはようございます」と言わないでおこうと打ち合わせしてた。
おはようございますに対して、
「どうもこんにちは〜!」
と挨拶していった。そういう細かい所まで自分たちは違うねんぞ!ってところを見せたかったのである。いや〜!考えると若い!(笑)。
エレキを使うのも初めて 店員さんの手解きでリハーサルも乗り切る
「ガガガさん、リハお願いします〜」と言われて、僕たちはステージに行ったのだが、ズブの素人。リハで何をすれば良いのか分からない‥、とにかく言われるがままにしてみようという感じでリハを始めたが、僕はエレキを持って来たのだが、友達から借りたやつで、エレキを使うのは初めてだった。店員さんが
「シールドどこですか?」
と言われて、ギターとアンプを繋ぐ線のことなのだが、意味がわからなくて
「あっ、それはいいですよ!」
と返した。
「いや、だからシールドは!?」
「いや、それは結構です!」
そんなやり取りを何回か繰り返し、店員さんが店のシールドを持って来た。
「無いんなら言うてください!借しますんで!」
ちょっと怒っていた。
そうか、エレキの音を出すには線がいるんだな。本当に知らなかった。
なんだかんだほぼスタッフの人の手解きを受けてリハは終了した(この何でも手解きを受けるのは2026年現在も変わっていない笑)。
楽屋に戻ると対バンの人達がクスクス笑っていた。
「君らオモロいねえー」と言われたので、
「いや〜あなた方もオモロいですねぇ〜!?」と返しておいた。
対バン3バンドのリハの様子を観たが、どれもしっかりとしたリハだった。でもその当時はそれだけでイケスカナイという気持ちになっていた。今考えれば彼らは普通に音のチェックをしてリハをしっかりやってるだけなのに、僕らはそんなこと分かったようなフリして、「やらんで良いやないか!?そんなことやってる時間あるなら、オモロいこと考えて見いや!?」という気分だった。「ちゃんと音楽をしようとしてる」イコール「モテようとしてる、イケてる」という感覚だったんですね。
最初に歌ったのは「カレーのにおい」
そしてライブハウスがオープンした。4バンドの中で僕らはトッパーの一番目!もう心臓が飛び出るのではないかというくらい緊張していた。
客席を見ると、沢山の高校時代の友人やチラシを見て来たかもしれない人、バイト先の同僚、そしてTさん、宮奥さん、メガマサヒデも来ていた。
ステージが明るくなってBGMが消えた。ついに出番である。
僕はリュックを背負って、まず最初に出ていった。
そしてマイクも通さず
「あ〜!和歌山に着いたなあ〜!」
それが第一声目だった。「カレーのにおい」という曲をやる前振りなのだが、その後30年続いていくガガガのステージでの第一声は「和歌山に着いたなあ〜!」だった。
そしてしばらくして奇抜な格好をした陽ちゃんもステージに現れて、一曲目に歌ったカレーの匂い。
「どこかでー、道をー、歩いているとー、
どこからー、何やらーカレーの匂いー、
あのー和歌山のー、毒物混入のー、
匂いがー、致しますー🎵」
この歌詞の曲を、汗だくで2人で暴れ回って歌った。
僕らを見に来た以外の人は唖然としていたが、僕らを見に来た客は異様な盛り上がりを見せた!
陽ちゃんが曲の最後に叫んだ。
その姿を必死でカメラに収める宮岡さん、最前列で阪神の帽子を被って大興奮するメガマサヒデ、微笑みながら見てくれてるTさん。
ここから時代が動いたのである!
今考えても数奇なバンド人生が始まった第一歩、今回はここまでにしておきましょう(笑)
次回はライブの後半と、打ち上げ、そしてTさんとの恋の行方と初ライブ後の展開を書いていきたいと思います。
乱文、乱筆読んでくださりありがとうございました!
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